缶のグロウラーでクラフトビール
2017年 1月24日
クラフト・ビール業界で缶を初めて採用した(弊社業界情報2010年4月19日付に関連記事)、米国コロラド州ロングモントのクラフトビール・メーカー、オスカー・ブルース社は、製缶会社ボール社(コロラド州)の協力を得て、“缶のグロウラー”を意味するCROWLER® システムを開発し、クラフトビール業界内でそのサービスを提供、CROWLER®の需要を伸ばしている。
CROWLER®は、クラフトビールの鮮度を維持することを目的に、コロラド州にあるオスカー・ブルース社のタップルーム/バーにて、需要に応じてその都度その場で、ビールサーバーから注がれるビールを32ozアルミ缶に詰め、密閉し、受け渡すシステムで、鮮度の高い特別なビールを、家でゆっくりと飲むことができる。
従来、クラフトビールは、消費者により持ち込まれるガラス製グロウラーを使用することが多いが、グロウラーの洗浄、及び、充填後の蓋の締め具合いが十分でないために、ビールの風味に影響を及ぼす可能性がある。CROWLER®は、その可能性を排除する、オスカー・ブルース社とボール社による画期的開発の一つである。
一方で、オスカー・ブルース社は、昨年、ビールそのものの売上も好調であった。2016年、オスカー・ブルース社は、同社旗艦ブランドのDale’s Pale Aleを、6缶入りパックで、国内で最も多く売り上げた。米国内に、コロラド州に加え、ノースキャロライナ州、テキサス州にも醸造所を持つオスカー・ブルース社のビールは、今や、米国のどの州でも飲むことができる。
さらに海外輸出先も広げており、英国、アイルランド、スウェーデン、スペイン、ルクセンブルグ、オランダ、ベルギー、オーストラリア、カナダの一部、プエルトリコ、チリで販売されており、今年前半にはブラジル、日本でも発売される予定である。
(The Canmaker, Jan.20, 2017 / All about Beer Magazine, Oct.11, 2016)