果汁100%飲料、世界の消費量

2016年10月13日

ここ3年間、果汁100%飲料の消費量は、世界トップ10の市場では、中国を除き、下降傾向にあることが、包装メーカー、テトラ・パック社により報告された。
米国市場が、他の先進国市場とともに低迷する一方で、中国や、ブラジルを始めとする中南米各国が果汁100%飲料市場で存在感を増している。
成長が伸び悩む米国は、しかしながら、この飲料カテゴリーにおいては、その合計消費量では世界トップであることには変わらない。一方、一人当たりの果汁100%飲料消費量については、2015年、米国の消費者は、年間一人当たり20.9リットルで、世界第4位。第1位は、カナダ(一人当たり30.1リットル)で、ノルウェー、ドイツがそのあとに続く。それに対し、世界市場規模8位の中国は、一人あたりの年間消費量は、現時点ではわずか0.4リトルである。
欧米市場では、消費者は、ニーズに合う製品のためであれば多少高額でも購入する傾向にあるのは、この果汁飲料についても同じである。果汁100%飲料の中でも、濃縮還元よりもストレートジュースがシェアを伸ばしているのもこの傾向を裏付けている。このような消費者の強い健康志向が最も反映された結果が、これまでになかった新種の「コールドプレス」果汁飲料であり、今、シェアを広げつつある。
味の面では、オレンジが依然として世界全体で見ても人気が最も高く、2015年の果汁100%飲料の中でシェア46%を占めている。第2位はアップル(17%)であるが、オレンジとともに減少傾向にある。健康的なオプションとして、ミックス・ベジタブルの伸びが顕著である。そして果汁100%飲料として目立って増加しているのが、つい数年前まではニッチ製品であったココナッツ・ウォーターであることが報告されている。

(Bevarage daily.com, Oct. 5, 2016)

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