ボール社ゴールデン工場アルミ飲料缶製造ライン

2016年 7月26日

あなたが飲む飲料缶が、製缶会社ボール社の米国コロラド州ゴールデンにあるこの製缶工場で、あるいは同社が所有する他の69工場のうちの一工場で作られたアルミ缶である可能性はとても高い。毎年市場に出回る飲料缶のおよそ1/3は、ボール社により製造された缶である。製造・保管業務が営まれる五十万平方フィートに広がるゴールデン工場でも、アルミ飲料缶は作られ、検査され、消費者になじみのあるブランド名で印刷される。
ボール社は、今年6月30日、競合であるレクサム社(英国)買収の正式承認を得て、世界最大の食缶・飲料缶製造会社となった。
1962年に操業開始したゴールデン工場は、ボール社が現在、世界30ヵ国に所有する飲料缶製造工場70工場の中で、最初の、そして最古の工場である。年中無休で操業し、今年は、約1,100の異なる製品用に缶を生産する。同工場にある4ラインのうち、3ラインが缶を、残りの1ラインがアルミボトルをそれぞれ生産し、その数は1日につき六百万缶にも及ぶ。ここで製造された缶及びアルミボトルは、空のまま蓋無しで、カルフォルニア、メキシコ、プエルトリコ、ノース・キャロライナ、カナダ等へ輸送される。缶蓋もここゴールデンで製造される。
ボール社ゴールデン工場で現在最速のラインは1,800cpm。幅4フィートのコイル状に巻かれたシート・アルミは再生アルミ70%を含有する。各ロールからは、およそ三十万から三十五万缶を製造することが可能である。コイルから始まり、ラインでの製造工程を経て、輸送のためにパレットに乗せられるまで一缶につきおよそ40~45分かかると推定される。
ボール社が製造する缶もまた軽量化が進んでおり、1970年製造時に使用したアルミ量よりも40%少ない量で現在は作られている。
12oz缶が標準缶ではあるが、ボール社が製造するアルミ飲料缶は20種以上におよび、特殊サイズ缶はそのうちの30%を占める。
ボール社の顧客リストには世界的に著名なメジャー飲料メーカーが含まれる。また、クラフトビール・メーカーも多く、現在、その数は400社余りを数え、そして増え続けている。

(The Denver Post, July 22, 2016)

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