アイスコーヒーがブーム、米国

2016年 5月31日

米国市場を狙うコーヒーメーカーは、世界的にメジャーなIlly社から新規の米国小規模メーカーに至るまで、アイスコーヒーのマーケティングに本腰を入れ始めた。
米国のコーヒー製品(ready-to-drink coffee)市場は、2011年以降年間2桁の割合で伸びており(市場調査会社ユーロモニター社統計による)、ボトルや缶に入れられる上質なアイスコーヒー製品は、米国消費者の関心を十分に獲得すると、コーヒーメーカーは確信しているようだ。昨年第4四半期には、スターバックス社の米国でのアイスドリンクの売上は前年同期比20%増を記録しており、冬でもホットよりもアイスコーヒーの注文が多いと米国のカフェに働くバリスタの多くがコメントしている。
コカ・コーラ社、Dr.ペッパー社などが早速参入し、また、米国のアイスコーヒー製品市場を長く独占しているスターバックス社とペプシコ社のパートナーシップもまた、今回新たにアイスコーヒー製品を発表した。これまで、スターバックス社のフラペチーノのような甘みのあるアイスコーヒーが人気であったが、今後は、低カロリーのアイス・エスプレッソやラッテ、ブラックコーヒーの需要が高まると見られる。
米国は、世界最大のコーヒー製品市場を持つ日本のレベルに近づきつつあると言われる。米国ではIlly社をパートナーとするコカ・コーラ社は、そのような日本の売上も手伝い、世界のどのメーカーよりも多くの缶コーヒーを売り上げている。一方、米国コーヒー製品市場では、現在、スターバックス社/ペプシコ社が75%を独占する状態にある。

(The Denver Post, May 24, 2016)

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