アルダー・グループ、ボール/レクサム社の売却資産を取得
2016年 4月26日
世界二大製缶会社統合でその後の動向が注目されていたボール社によるレクサム社買収は、欧州、米国ならびにブラジル各国で両社資産の一部売却を条件として進められているが、その両社の売却資産を、アイルランドの容器製造会社アルダー(Ardagh)グループが約34億ドルで取得することが明らかになった。
これにより、66億ドルをかけた世界最大の製缶会社が誕生する日は確実に近づいた。
そして同時にこれは、アルダー・グループが、飲料缶製造業界で主要プレーヤーとなることを意味する。アルダー・グループは、これまで、食缶ならびにエアゾール缶製造で、欧州、米国ならびにアジア市場で強い存在感を示している。また、ビン製造においては世界の主要供給会社であり、世界の著名な企業へビールや飲料用のビンを供給する。これらの顧客は缶も使用する企業である。
アルダー・グループがボール/レクサム社から取得する製造工場数は以下の通り:
◆米国: レクサム社 7 (飲料缶) & 1 (飲料缶蓋)
◆欧州: ボール社 8 (飲料缶) & 2 (飲料缶蓋) / レクサム社 2 (飲料缶)
◆ブラジル: ボール社 2 (飲料缶)
◆オフィス: ドイツ・ボン、英国チェスター、スイス・チューリッヒ、ブラジル・サンパウロ、
米国イリノイ州シカゴ & エルク・グローブ
ボール社としては、今年6月末までにはレクサム社との買収契約をまとめたい考え。順調に買収がまとまった場合、新ボール社は世界に75の飲料缶製造工場(ジョイント・ベンチャーを含む)を持つことになる。
以下はその内訳:
◇北米・中米地域:23 飲料缶・飲料缶蓋製造工場 & 3 JV
◇欧州・ロシア:21 飲料缶・飲料缶蓋製造工場
◇南米地域:14 飲料缶・飲料缶蓋製造工場
◇アジア、中東、アフリカ:8 飲料缶製造工場 & 6 JV
(The Canmaker / CanTech, Apr.25, 2016)