ボール社・レクサム社資産の買い手候補に、Ardaghグループの名も
2016年 3月 8日
ボール社がレクサム社買収実現のために売却を予定する製缶工場について、缶・ビン製造会社として世界的に知られるArdagh グループ(アイルランド)が買う準備があると報告されている。ボール社・レクサム社が売りに出す欧州ならびにブラジルの製缶工場は、Ardaghグループの他、投資会社三社が買い手として名乗りを上げている。今月末が期限とされる入札に、製缶会社シルガン・ホールディングズ社も加わるとも噂されている。
ボール社・レクサム社は、買収によって生じるビジネスの独占性の懸念から、欧州に所有する製缶工場10工場ならびに製蓋工場2工場、ならびにブラジルにある2製缶工場、さらには米国に持つ工場のうち最大8工場を売却するよう当局より求められている。これらの資産の総計は30~40億ドルと推定される。これらの工場が売却されることにより、ボール社・レクサム社統合後の欧州・米国合わせたシェアは70%から50%に縮小する。
統合により世界最大の飲料缶製造会社となるボール社・レクサム社は、年間売上140億ドルを超えると推定される。Ardaghグループは、世界21ヵ国に89の製造工場を有し、年間売上は62億ドルであるが、現在、同社は大きな負債を抱えているとも言われる。Ardaghグループの製缶部門は、2ピース飲料缶を製造せず、主に食缶を製造するが、同社ビン部門は、主だった飲料メーカーへビンを供給している。
(CanTech, Mar. 3, 2016 / The Canmaker, Mar.4, 2016)