めずらしさ失せた中カロリー・コカ・コーラ「ライフ」、米国でも苦戦

2016年 1月28日

英国で販売開始され、その後、売上低迷が報告されていた植物由来のステビア甘味料使用の中カロリー・コカ・コーラ「ライフ」(弊社業界情報2014年6月24日付に関連記事)は、米国市場でも、2014年10月の全米販売開始から、昨年3月をピークにその後徐々に売上減少を見せている。
英国では、ライフは、2014年9月に発売されたのち、糖分をさらに少なくなるように成分配合を変更している。

市場調査会社数社からのコメントは概ね以下の通り:
中カロリー・コカ・コーラは、コカ・コーラのフル・カロリー(オリジナル)派かダイエット派いずれのグループにも強烈にアピール出来なかった。ライフのように、発売前に注目された製品で失敗に終わった飲料製品は、他にもCoke C2、ペプシコ社ではJake’s Diet Cola, Pepsi Edge, Pepsi Nextがあり、どれも現在では米国市場からは消え失せている。
そもそも中カロリー・ソフトドリンクがどのグループに受けるだろうか。すでに市場にはその種の飲料の選択肢が多くある。紅茶製品、フレーバー・ボトルドウォーター、低カロリー炭酸果汁飲料、kombuchaのような新しいタイプの飲料等がそれに当たる。
また、米国では現在、低カロリー・コーラは、最も売上が伸び悩んでいる飲料カテゴリーであり、消費者は既にボトルドウォーターなどコーラ以外の飲料に移行している。また、ライフがその特長として大きく宣伝した天然甘味料「ステヴィア」についても、消費者への教育がまだ十分でないことが成功につながっていないのかもしれない。

(FOOD navigator-usa.com, Jan.27, 2016)

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