ベトナムのビール、国内・海外での需要増続く
2016年 1月 7日
アジアでは中国、日本に次いで最大のビール消費量を誇るベトナムは、国内のみならず海外でのベトナム産ビール需要に応え、今後数年にわたりビール生産力を増強する。ベトナムは、前年比10%増を達成した2015年の34億リットルから、2020年までに40億~42.5億リットルまで生産量を上げることを目標に据える。
ベトナム国内では、近年、海外ブランドとの競争が激化しており、ベトナム最大のビール・メーカー、サイゴン・ビールは2015年には生産量15億リットルで、増加の勢いは10年前と比較し弱くなっていると言われる。
ベトナム市場に大きな期待を寄せる海外メーカーは、ここ数年、各社各様の動きを見せている。
サッポロビール社は2011年後半にベトナムに醸造工場を操業開始。また、アンハイザー・ブッシュ・インベヴ社は昨年5月に醸造工場を開場した。
先週には、シンハー・アジア・ホールディングズ社(タイ/シンガポール)が、ベトナムの食品大手マサン・グループに11億ドルを出資することが発表された。これにより、タイを代表するビール、シンハーは、マソン・グループがベトナム全域に持つ販売網を活用し、ベトナムでの販売拡張の機会をうかがう。
世界各地のプレミアム・ビールを探し米国に輸入するC2インポーツ社(米国コロラド州デンバー)は、デンマークのビール・メーカー、カールスバーグ・グループ傘下のカールスバーグ・ベトナム・ブリューワリーズ社と提携。カールスバーグ社が100%所有する、ベトナムで醸造されるHuda ビールの米国での販売拡張を狙う。Hudaビールは、世界ビール・チャンピオンシップのメダル受賞歴を持つビール。カールスバーグ社は現在ベトナムに醸造工場を3工場持つ。
(The Wall Street Journal & Thanh Nien, Jan.6, 2016 / BrewBound, Jan.5 2016 /
Reuters, Dec.26, 2015)