少量サイズで大きな利益、米国ソフトドリンク容器の小型化進む

2015年11月17日

米国消費者が、炭酸ソフトドリンクが肥満に導く原因となると訴える消費者団体等の警告に注意を傾けるようになってからしばらく経つ。米国人一人当たりの年間炭酸ソフトドリンク消費量が落ち込む状況下、米国二大ソフトドリンク・メーカー、コカ・コーラ社とペプシコ社両社は利益を出す新しい戦略を一つすでに見出している。容器を小型化しながら、1オンス当たりの料金を上げることだ(弊社業界情報2015年1月15日付に関連記事)。第3位のDr.ペッパー社(Dr.ペッパーのほか、7Up、カナダドライ・ジンジャエールも生産)も両社に続いた。
これらのメーカーは、現在、缶では、これまでの12ozサイズから少量化した7.5ozサイズの缶を、そしてPETボトルは従来の2リットル・サイズに加えて1.25リットル・サイズをそれぞれ提供している。
コカ・コーラ社は、今年最初の5ヵ月間で、小型容器の売上が前年同期比17%増加したことを報告している。消費者は、従来よりも少ない量の炭酸ソフトドリンクを買うことで、罪悪感を減らせる上に、飲料代も軽減できることに満足していると業界関係者はコメントする。
ソフトドリンク需要を復活させるために、メーカーはまた新しいテクノロジーにも投資を続けている。コカ・コーラ社は、最近では家庭用炭酸飲料マシーンKOLDを発売した、コーヒー・マシーン・メーカー、キューリグ・グリーン・マウンテン社の株16%を保有し、また、ペプシコ社は、キューリグ社の競合先ソーダストリーム社と事業提携をしている。
一方、炭酸ソフトドリンク税(SODA TAX)課税の動きもおさまってはいない。現時点では、カルフォルニア州バークレー市が、米国で唯一そのような課税を実施している自治体である(弊社業界情報2014年11月6日付に関連記事)。

(CBS Money Watch, Nov.4, 2015)

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