伸び悩む中国ビール市場で利益を上げる難しさ
2015年 9月17日
中国でのビール消費量の大きさに比べ、そこから得られる利益は決して大きくない。これが、世界で最も売れるビール・ブランド、スノー・ビールを持つSABミラー社 (CR(China Resources)エンタープライズ社とのJVがスノーを醸造)を悩ましている。
中国市場は、世界のビール販売量全体の1/4を占有するが、利益として3%しか反映されないと、ドイツ銀行は報告する。中国市場における稀に見るメジャー・ビールメーカーによる激しい競争が、そこでの各社の利益確保を難しくしている。
米国では、アンハイザー・ブッシュ・インベヴ社とミラークァーズ社(SABミラー社とクァーズ社とのJV)両社が販売量で米国市場の70%を占めており、そこから生まれる利益は、2014年にはそれぞれ38%、18%であった。一方、中国市場では、同じ70%のシェアは、強力な5社 - CRスノー社(SABミラー社の中国でのJV)、チンタオ社、ABインベヴ社、北京Yanjing社、カールスバーグ社 - により分割され、これら5社が中国市場で稼ぎ出す税引き前利益は6%~9%となるとの結果が出ている。
(The Wall Street Journal, Sept. 14, 2015)