容器廃棄ゼロを目指すスーパーマーケットがベルリンでオープン

2015年 9月10日

世界で初めての試みとなる、消費者が廃棄物を全く出さないことを目指すスーパーマーケットOriginal Unverpacktがドイツ、ベルリンにオープンした。
このスーパーでは、買物客が再使用可能な容器に欲しい分量だけを詰めて購入する。ドイツ一世帯で消費されないまま捨てられる平均年間食品量250kgを削減することを目指す。買物客は、自分で容器を持ち込み、食品を量ると、ラベルに重量が印刷される。このラベルは、何度でも使える丈夫な材質で作られているため、その後訪れる時にもそのラベルをそのまま使用でき、スムーズに買い物が進められる。使用した容器の重量を差し引いて食品本来の重量分に対してのみレジで支払う。
商標の付いた包装が全く無い食品が並ぶ状態にあるスーパーである。消費者の、最後には捨てることになるバッグ、箱、カートン容器などへの依存を大幅に減らす可能性を追求する。食品に限らず、シャンプー、ソープ、洗剤、歯磨き粉、歯ブラシも販売する。日常生活に必要なもの全てをそろえるが、例えばシャンプーについて何十種類もの製品を見つけることはできない。
建築する上では、製品の積み重ねを可能にし、スペース効率を高めるシュリンク・ラップ等を含めた通常の製品包装を使わない"新方式"スーパーならではの困難にも直面した。個々の食品のために開発された特殊なワーク・ステーションを作る必要があったからだ。消費者は、食品を直接取り扱うことになるため、消費者自身の時間と注意が必要とされるが、同時にそれは食品と慣れ親しむ豊かな体験にもつながると、スーパー設計を手掛けた建築会社はコメントしている。

(FoodBev Media, Sept. 9, 2015)

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