米国飲料容器需要、今後も増加傾向

2015年 7月 7日

米国の炭酸ソフトドリンクならびにビールの売上が低迷する中、米国消費者の健康志向に応えるボトルド・ウォーター、ティー、乳製品代替飲料など新製品の消費量増加、従来にはなかった容器サイズ多様化が、全体的な飲料容器需要増を促していると、市場調査会社フリードニア社の最新報告書は伝えている。
プラスチック・ボトルと缶が依然として米国飲料容器全体の80%以上を占める独占的容器形態であることは今後もしばらく変わらないと予想されるが、アルミボトル、バッグ・イン・ボックス、アセプティック・カートンならびにパウチも今後成長が期待される。
最大のシェアを占めるプラスチック・ボトルについては、今後も伸びが予想される。その理由はボトルド・ウォーターの消費量増によるところが大きい。しかし今後、環境面での懸念から、水道水や再利用可能ボトルを好む消費者も増え、需要が緩やかになる可能性も考えられる。
プラスチック・パウチはその利便性と低コストから、これまでの果汁飲料にとどまらず、スポーツ・ドリンク、ワイン、フレーバー・アルコール飲料新製品でも需要が増えると見られる。
缶は、米国でプラスチック・ボトルに次いで多く使われる飲料容器であるが、主力商品である炭酸ソフトドリンクとビールの売上低迷が長引くと予想され、しばらくは大きな伸びは見られないと予想される。しかし、炭酸ソフトドリンク用の小型缶や、ワインやスパークリング・ドリンク用の需要増で大きなシェアは維持されると見られる。
ビンは、米国ノン・アルコール飲料市場では既に消えつつある存在であり、アルコール飲料市場においても、イメージや伝統以上にコストや利便性が重視される今、競争が激化すると予想される。
紙容器需要は、従来のゲーブルトップ・カートンの需要減を埋め合わせるアセプティックやバッグ・イン・ボックスの安定した需要により今後も順調な需要が見込まれる

(Labels & Labeling, July 2, 2015)

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