米国ファースト・フード店、ソフトドリンクのない子供用メニュー採用増える
2015年 3月12日
米国ファースト・フード・チェーン店で、子供たちがソフトドリンクを入手することはもはや容易ではない。
米国で人気のハンバーガー・チェーン店、バーガー・キング社は、昨月より、子供向けメニューからファウンテン(ディスペンサー)飲料を外し、子供向けには現在販売していない。子供の健康維持を提唱する複数の団体からの圧力もあり、同業のマクドナルド社やウェンディーズ社に続いての実施となった(弊社業界情報2015年1月20日付に関連記事)。バーガー・キング社は、子供向けメニュー用に、これまでのソフトドリンクに代わり、無脂肪牛乳、100%アップルジュース、低脂肪チョコレートミルクを提供する。ソフトドリンクの注文は可能ではあるが、子供用メニューには表示されていない。
子供の頃からの飲料消費習慣を持って成長する消費者の、今後ソフトドリンク業界に及ぼす影響は大きいと予想される。今回のメニュー変更を促した消費者団体によれば、バーガー・キング社が要請を受け入れるまでに2年を要したと言う。
米国では、高糖度ソフトドリンクは、子供が摂る食品の中で大きな割合を占めており、肥満児となる主因の一つと考えられている。米国の6~11歳の子供で肥満と診断される割合は、1980年の7%から、2012年には18%まで増えている。12~19歳の若年層にいたっては、同期間で5%から21%に増加した
(USA Today, Mar. 10, 2015)