コカ・コーラ社、ミニ缶に続く戦略
2015年 3月10日
先月、ソフトドリンクメーカー、コカ・コーラ社(米国ジョージア州)は、2014年第4四半期の利益が前年同期比55%落ちたことを発表した。そしてその次の日にはペプシコ社(米国ニューヨーク州)が、利益の前年比25%減を明らかにした。この落ち込みの原因を、米国人の間に広がる健康志向による高糖度炭酸ソフトドリンク離れに言及するだけでは全てを説明できない。というのも、昨年、コカ・コーラ社ブランド、コークの販売量は、ミニ・サイズ缶(単価を高めに設定されている商品)の人気上昇に伴い、伸び始めているからだ。
他の多国籍企業と同様、コカ・コーラ社もペプシコ社もまた、強いドルによる影響を大きく被っている。コカ・コーラ社はその収益の75%を、そしてペプシコ社の場合には42%をそれぞれ米国以外の海外で稼ぎ出している。ペプシコ社の昨年の収益がコカ・コーラ社ほどには落ち込まなかった理由の一部はこの点にあると言えるだろう。
ところで、コカ・コーラ社は、高糖度ソフトドリンクのイメージを払拭するため、容器デザインの変更に臨んだ。新しい「ワン・ブランド」デザインは、コークを、低/ゼロ・カロリー・ブランドのダイエット・コーク、コカ・コーラ・ゼロ、コカ・コーラ・ライフと合わせた一つのアイデンティティの下に統合させる意図がある。これらの新しい缶(写真)ならびにボトルは、既に欧州12ヵ国で販売されており、その一部が米国でも展開されている
(Bloomberg, Mar. 5, 2015 / The Economist, Feb. 12, 2015)