健康志向がコーラに新たなチャンスをもたらす
2015年 1月15日
米国人は、高糖度の炭酸ソフトドリンク摂取を減らすためには、多少の出費も厭わないようだ。最近、コカ・コーラ社とペプシコ社は、摂取カロリーを減らしたい人には罪悪感が少なくなるかもしれない、従来のサイズを一回り小さくした缶ならびにボトルの採用を積極的に行っている(弊社業界情報2014年11月20日付に関連記事)。この少量サイズ缶は、従来のサイズの缶と比較し、1オンス当たりの料金が割高になるにも関わらず、7.5オンスの「ミニ缶」を始めとして、8オンスと8.5オンスのビンならびにアルミボトル缶が、スーパーで徐々にその売場スペースを広げている。米国の炭酸ソフトドリンク売上絶頂期の1998年、米国人は一人当たり平均576缶に等しい量の炭酸ソフトドリンクを消費していたが、2013年には、その数字が450缶まで減少した。コカ・コーラ社とペプシコ社は、多種多様なブランドが並ぶ市場で、差別化を図るという意味でも小さなサイズの販促に注力する。
元来、コカ・コーラは長い間6.5オンスのビンで売られていた。1955年、同社が大きなサイズで販売開始したのは、ペプシ・コーラが6.5オンスよりも大きなサイズのビンで売られるようになってからだ。最終的には、そのサイズは、ある地域ではプラスチック・ボトルで3リットルにまで膨らんだ。
昨年10月までの少量サイズ・コーク(2リットル・ボトルの少量サイズ版1.25リットルを含む)の売上は、前年比9%増であるのに対し、従来の12ozならびに2リットル・サイズ製品の売上はわずか0.1%伸びただけであった。一時は売上減少を導く以外の何ものでもなかった米国人の健康志向が、今まさに両社にとり、少量サイズをうるための大きな機会を提供している
(abcNEWS, Jan. 13, 2015)