ボトルド・ウォーター、売上上昇続く

2014年12月11日

(約1年前の記事より) 2010年代末までには、米国のボトルド・ウォーター売上は、炭酸ソフトドリンクの売上を上回るであろうと予測されている。93年から2005年の間、米国で、標準型軽量プラスチックボトルに入れられたウォーターの売上は、毎四半期毎に20%以上上昇していた。その後も成長は続いているものの、最近では、その伸びは1桁に落ち着いている。この推移は、Dasani、Aquafinaそれぞれのウォーター・ブランドも持つ飲料メーカー王者のコカ・コーラ社ならびにペプシコ社を厳しい状況に追い込んでいる。というのも、通常のプレーン・ウォーターよりも多くの利益を望めるビジネスと言われる、フレーバー、ビタミン、炭酸等の入ったウォーター、いわゆるエンハンスド・ウォーターの市場で独占的地位を確立できないでいるからだ。その新しい市場には、TalkingRain、Hint Water、Fruit20など多くの新興飲料メーカーがすでに参入しており、最近では価格競争にも拍車をかけている。
この状況下、コカ・コーラ社はボトルド・ウォーターの容器に同社開発による、環境に優しいPlantBottleを採用し、また、2013年には、フレーバー4種をそろえる同社初の炭酸Dasaniを発表した。それに加え、2011年に食品メーカー、クラフト社がMioを発売して以来、この種のフレーバー・ドロップはすでにミレニアル世代に好評だ。一方のペプシコ社は、OMと名付けられたプレミアム・ボトルウォーターの発売が待たれている。
2013年上半期、ネスレー社とナイアガラ社のような低価格ブランドを提供するメーカーが売上を急伸させた一方で、エンハンスド・ウォーターのブランドのほとんどが売上を落とした。フレーバー・ドロップの選択肢を消費者に提供することが売上増に寄与するのかは今後の数値が示すであろう。消費者は多様化を求めており、飲料メーカーは、チャンスがあるところに向かうだけだ

(The New York Times, Oct. 25, 2013)

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