小型容器で売上増加、コカ・コーラ社
2014年11月20日
7.5oz(約221ml)サイズの「ミニ缶(mini-can)」ならびに8ozサイズ・ビンを含む少量サイズ容器で提供されるコカ・コーラ社(米国アトランタ)のCokeが、今年10月末時点で前年比9%の売上増を米国にて記録している。これらの製品は高めに設定されるプレミアム価格で販売されるものだ。他方、米国スーパーで長年主流となっている12ozアルミ缶ならびに2リットル・サイズのプラスチック製容器によるCoke売上は、同時期で前年比わずか0.1%増の伸びにとどまっている。糖尿病や肥満の一因とされる糖分入りの高カロリー・ソフトドリンク摂取を控える消費者が増える米国市場において、コカ・コーラ社は、従来よりも小さなサイズの容器採用を進めている。しかしながら、これは、10年連続となる米国炭酸ソフトドリンク売上の減少を抑えるまでには至っていない。コカ・コーラ社の小型容器は、同社が販売する製品全体の20~25%しか占めていないからだ。コカ・コーラ社は、2010年に、全米で7.5oz缶採用を開始、そして同年、同社の2リットル・ボトルに代えて1.25リットル・プラスチックボトルを、また、20ozボトルに代えて16ozプラスチックボトルをそれぞれ発表した。容器サイズ種類の拡張は、コカ・コーラ社戦略の一環であり、90年代に中南米の同社ボトラーが先駆けて実施した。
コカ・コーラ社はしかし、米国市場がすぐに変わるとは見ていない。Cokeブランドは、米国スーパーでは12oz缶と2リットル・ボトルが、そしてコンビニでは20ozプラスチックボトルが依然として最も売れるサイズである。小型容器のCoke製品が勢いを増していることは確かだと、コカ・コーラ社はコメントしている(弊社業界情報2014年7月29日付ならびに10月9日付に関連記事)
(Dow Jones Business News, Nov. 19, 2014 / The Wall Street Journal, Nov. 19, 2014)