食缶よりも使い易い容器へ
2014年10月16日
英国の消費者5人に一人(22%)が、食缶を開けにくいと感じていると、市場調査会社カナディーン社は最新調査報告書で明らかにしている。缶詰食品に含む調理済み食品に人気が集まる英国では、今後、多くの食品メーカーが調理済み野菜、スープ、肉ならびに魚介類用にパウチなど開封しやすい容器を採用する可能性があることを、このカナディーン社の調査結果は示唆している。食缶が特に開封しにくいと感じている英国消費者は、25歳~34歳の若い世代に最も多く(28% vs. 50歳以上の場合には16%)見られる。開封にかかる時間の差は、食缶とパウチではわずかであるにも関わらず、若い消費者は缶切りを探したり、リング・プルを扱うのに時間を全くかけたくないようだ。英国では特に調理済み魚類において、容器が、食缶からパウチに代表される開封し易い容器へと移行しつつあり、このカテゴリーでのパウチの昨年度の需要870万パックが、2018年までには倍近い1,510万パックにまで伸びると予測されている。パウチの食品容器市場に占める割合は、食缶と比べるとまだ少ないものの、このようなパウチの急激な需要増は、利便性の高い容器で食品を提供することが、若い世代を通じて、その商品の売上を活性化させることが可能であることを証明している。英国を拠点とする食品会社ハインツ社や魚介類を中心に扱う英国食品会社ジョン・ウエスト社は、現在、食缶に代わる新しい容器を開発中であり、他の食品メーカーもこれに続くと見られている。
(The Canmaker, Oct. 14, 2014)