そして、みどりのペプシ・コーラ

2014年10月 7日

コカ・コーラ社とペプシコ社とのコーラをめぐる戦いが再び始まった。今度は、ステビアという天然の甘味料を使う中カロリー・コーラだ。コカ・コーラ社はすでに昨年、緑色のラベルでライフと名付けた、ステビアと砂糖を甘味料とする中カロリー・コーラをアルゼンチンで発表、その後最近では英国を含めて複数の市場で販売している(弊社業界情報2013年7月23日付に関連記事)。ペプシコ社が今回発表した、やはり緑色を主体とする缶(25cl)が象徴的なペプシTRUEは、ステビアの葉から抽出した糖分と砂糖を使用する天然甘味料のみを使う、通常のペプシよりも30%糖度の少ない飲料で、ペプシコ社にとっては2年前に発売されたNEXT以来の中カロリー・コーラとなる。ペプシTRUEは、来年の店頭販売を前に、今月中旬よりAmazon.comで独占的に販売開始される。ペプシTRUEは、ペプシコ社にとり初めてのステビアを利用する商品ではない。限定された海外市場ではあるが、ステビアを甘味料とするNEXTを2012年に発売している。しかしながらNEXTの売上は芳しくない。
米国のメジャー・ソフトドリンク・メーカーで残るもう一社、Dr.ペッパー・スナプル社は、現在、ステビアと砂糖を使用するDr.Pepper、7up、カナダドライを3つの市場で試験中である。
これまで、
コカ・コーラ社、ペプシコ社ともに、低迷する米国ソフトドリンク市場においても人気の高かった両社ダイエット・ブランドの売上を損なうことを恐れ、中カロリーならびにステビアというニッチな市場への参入には慎重であった

(Fortune, Oct. 1, 2014 / The Canmaker, Oct. 2, 2014)

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