コカ・コーラ社、米国シェア第2位のエナジードリンク・メーカー株を取得
2014年 8月19日
米国で炭酸ソフトドリンクの売上減少が続く一方、エナジードリンクの売上は上昇を続ける。2013年度、米国で最も人気の高いエナジードリンクは引き続きレッド・ブル(シェア43%)ではあるが、第2位に長年とどまるモンスター(シェア39%)の勢いはこれまで以上に強く、トップとの差を縮めている。そのモンスター・ベヴァレジ社の株16.7%を、世界一の炭酸ソフトドリンク・メーカー、コカ・コーラ社が21億5,000万ドルで取得する。この取引により、コカ・コーラ社の持つエナジードリンク・ブランド全ての所有権がモンスター社へ移されるのと同時に、モンスター社のエナジードリンクではない飲料(ティー、レモネードなど)がコカ・コーラ社の所有となる。
この取引で、両社ともに望むものが得られることになると言われる。モンスター社は、コカ・コーラ社の確立された海外流通ネットワークを利用することが可能となる。モンスター社にとっては、すでに海外市場でモンスター社の先を行くレッド・ブル社のシェアに食い込むことが今後の最大目標である。一方のコカ・コーラ社は、業界で最も求められる人材が集まっていると言われる業界憧れのモンスター社新製品開発チームと強いパイプを持つことになる。この契約手続きが完了するのは来年初頭となるが、中核となる事業の安定が揺るがされているコカ・コーラ社は、米国コーヒー業界の革命児キューリグ・グリーン・マウンテン社の株取得に加え、このエナジードリンク・メーカーの株取得により、今をときめく、成長目覚ましい新飲料の領域への足掛かりを着実に築いている
(just-drinks.com / CanTech, August 15, 2014)