ココナッツウォーター、米国で成長続く
2014年 6月19日
少し前までは、米国でこれほどまでにココナッツウォーターが成長すると思っていた人は少なかっただろう。米国でのココナッツウォーターのブランド確立に成功し、成長を続けるヴィタ・ココ社は、昨年、3桁の売上増を記録した。コカ・コーラ社やペプシコ社といった大企業から競合商品が販売されているにも関わらず、ヴィタ・ココは、プレミアム・ココナッツウォーター市場でおよそ69%のシェアを占めている。同社は、世界中の需要に対応するため、1日につき150万個のココナッツを割るという。ブラジルでは、ココナッツウォーターは、オレンジジュースをはるかに凌ぐ、最も消費される包装果汁飲料であり、ヴィタ・ココ社が米国で目指すココナッツ・ウォーターの将来のあり方だ。ヴィタ・ココ社は、インフラを作る必要性を実感し、2008年にブラジルの工場に投資、現在、フィリピンを含めた東南アジアならびにメキシコにある11の工場に資金を投じている。現時点でのヴィタ・ココ社最大の市場は、同社が本社を置くニューヨークだ。今から6ヵ月のうちに、それがロンドンに代わるという。パリ、アムステルダム、日本でも著しい売上増を見せている。一方で、米国で、ココナッツウォーターの存在を知る消費者は、ヴィタ・ココ売上上位都市であるニューヨーク、シカゴ、ロサンンジェルス、ボストンにおいてすら、全消費者の40%にしか至らず、中西部になるとその割合は4~6%にまで下がる。米国でヴィタ・ココ・ブランドが発売された当初、すぐに受け入れた消費者は、元々ココナッツウォーターになじみのあったラテン・アメリカ、東南アジア、ならびにインドの人々だった。その後2007年、米国で人気の高い自然食品スーパー・チェーン、ホール・フーズ社で販売を開始し、全米にそのブランド名を広めることに成功。著名人を含めた健康に特にこだわる人々の注目を一気に集めた。純粋なココナッツウォーターの味は独特であるため、ヴィタ・ココ社は、レモネードなどのフレーバーを加えることで、消費者拡張を狙う
(BeverageIndustry, June 12, 2014)