国民のアルコール飲料摂取量抑制に苦慮、ロシア
2014年 6月 5日
ロシア政府は、国民のアルコール飲料摂取量抑制に、ある程度の成功を収めたかのように見える。1997年から2007年にかけて、ロシアは、ブラジル、中国、インドと並び、海外の企業にとり大きな潜在能力を持つ投資先となり、ビールならびに蒸留酒については、ロシアでその消費量が一気に増加した時期であった。これが結果的にロシア政府の悩みの種となり、アルコール飲料の規制が検討され始めた。2010年には物品税が200%上昇し、ロシアを代表する飲料であるウォッカの最安値価格は過去4年間で2倍以上に上がった。さらに、キオスクでのビール販売禁止、ある基準を超えるアルコール含有量の飲料については販売時間を制限、アルコール飲料の宣伝も禁止された。(弊社業界情報2012年11月6日付に関連記事) 今週に出されたある報告書によると、ロシア国民の一人当たりの年間アルコール飲料消費量は2007年ピーク時に比べ、約20%減少したという。昨年のウォッカ消費量は、前年比6.7%減、ビール消費量は、2007年/2008年のピーク時に比べ、22%落ちた。しかしロシア人の飲む量は実際に減ったのだろうか?ロシアではアルコール飲料を家庭で作るという長い歴史があるとも言われる。また、非合法ウォッカは、これまで以上に、国民が見て見ぬふりをする存在になっているとも報告されている
(just-drinks.com, June 3, 2014)