サイダーへ本格参入、大手ビール・メーカー

2013年11月28日

アンハイザー・ブッシュ・インベヴ(ABInBev)社は、来春、ジョニー・アップルシードと名付けられたハードサイダー(りんご酒)ブランドを発表する。大手ビール・メーカーが、サイダー人気を無視できなくなっていると言える。米国の大手ビール・メーカー、ミラークァーズ社とABInBev社は、2011年までは米国サイダー市場には参入していなかったが、米国のサイダー総売上が急上昇した昨年に入り両社ともに動き出した。ミラークァーズ社は、昨年、ミネソタ州のクリスピン・サイダー社を買収(弊社業界情報2013年4月9日付に関連記事)し、来年、大々的な宣伝を掲げ、全く新しいブランド、スミス&フォージ・ハードサイダーを発売する予定だ。その一方でABInBev社は、これまで既存のビールブランド、ミケロブ・ウルトラとステラ・アルトワの追加製品としてサイダーを出していたが、ジョニー・アップルシードの名で新ブランドを立ち上げ、サイダーに長期的に関わることを決意したと見られる。同社が狙う消費者層は21~27歳。ジョニー・アップルシードは、人気の高い地ビール、サム・アダムズのメーカーであるボストン・ビール社(米国)製造・販売による、すでに売上を伸ばしているサイダー・ブランド、アングリー・オーチャードを大いに意識したものだと、あるビール業界誌はコメントしている

(AdvertisingAge, Nov. 25, 2013)

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