プロテイン・ドリンク、米国飲料市場で存在感強める
2013年11月19日
今年1月から6月までに米国で発表されたプロテイン・ドリンクは74製品に及び、昨年同期の49製品を大幅に上回った。プロテインRTDドリンク、水で溶かして飲むパウダー状プロテインならびに栄養補給食品としてのプロテイン、これらを含むプロテイン市場は、昨年度に比べ著しく伸びており、この傾向は今後しばらく続くと見られる。消費者は、近頃さらに強まっている健康志向に加え、バランスのとれた食事を摂取するたの消費し易く、天然成分で、効果の高い方法を模索しており、それがプロテイン・ドリンクの需要上昇につながっている。飲料は、昔は、食物の消化を補助するために飲まれていたが、近年その役割は変わり、飲料は、スナックや食事の代わりや栄養補給のために利用されるようになった。そして、飲み易いプロテインの開発やプロテインの持つ健康上の価値を評価する消費者の知識が、飲料でのプロテイン使用に拍車を掛けた。スポーツをする人のための、プロテインの提供する筋肉増強効果を活かす従来のドリンクに加え、飲料メーカーは、プロテインの持つ満腹感誘発能力を利用する、体重管理のための飲料開発も推し進めている。おそらくこの分野が、飲料メーカーに、スポーツ人口向け製品を超え、主流の一般消費者向け製品供給を導く最大の機会を提供すると予測される。プロテインの種類も、従来のホエイ・プロテインから、体重管理により効果があると言われる大豆(ソイ)プロテインを筆頭に、藻類、野菜(エンドウ、アルファルファなど)、穀物(米)、雑穀(キノアやチア)のプロテインの開発にまで広がっており、メーカーは、特に後者の植物系プロテインを利用する飲料開発に注力し、より様々な機能を提供するプロテイン・ドリンク商品化を目指すと予想される。課題もある。プロテインが持つ一般的に好ましくないフレーバーや舌触りを今後克服しなくてはならない。また、各々のタイプのプロテインが提供する独特の機能特性を、個々に理解することも重要である
(BeverageWorld, Nov. 15, 2013)