米国大手ビール・メーカー、次は高アルコール度ビール
2013年 8月22日
地ビールや蒸留酒人気に圧倒され気味の米国ビール・メーカー大手。ミラークァーズ社とアンハイザー・ブッシュ・インベヴ(ABInbev)社の次の策は、多少高価な高アルコール度ビールのようだ。来年発売されるミラーフォーチュンは、アルコール含有量(ABV)6.9%。ターゲットとする消費者層は、夜に飲む機会の多い若いミレニアム世代。ミラークァーズ社新製品は、ABInbev社により最近発表された6%ABVのバド・ライト・プラチナムならびにバドワイザー・ブラック・クラウンに続くものとなる。一般的ライト・ビール4.2%ABVに比べて、いずれも高アルコール度を特長とする。大手ビール・メーカーのこうした戦略の目標は、最近ではビールよりも蒸留酒を嗜む傾向のある、多様性を好む消費者層をつかむことにある。ミラークァーズ社がフォーチュン発表にあたり消費者に向けてアンケート調査を実施したところ、特にラテン・アメリカ系とアフリカ系のアメリカ人からの関心が高かったと言う。米国では、ビール・ブランドは、広告でアルコールの強さを直接表現することは法的に認められていないため、ミラークァーズ社は、エッジ(切れ味)やカリスマといった強さをイメージさせる言葉でフォーチュンを描写した。 高アルコール度ブランドの人気が高まる昨今ではあるが、米国ではライト・ビールの人気は依然として根強い。その代表ブランド、バド・ライトは米国ビール市場(バー、レストランを除く)で20%を占める一方、高アルコール度ビール、プラチナムのシェアは、現時点ではわずか1.15%である
(AdvertisingAge, Aug. 19, 2013)