米国飲料業界2013年
2013年 1月15日
米国人の高肥満度傾向と高糖度飲料との関係が話題にされる昨今、米国の飲料メーカー大手は、2013年に入り、新たな戦略を繰り広げる。まずは、低カロリー/ゼロカロリー飲料販促への注力だ。ベプシコ社は、レギュラー・ペプシよりも60%糖度の少ないペプシネクストを発表し、また、1月初旬にはダイエット・ペプシを大々的に宣伝する計画だ。Dr.ペッパ^-・スナプル・グループは10カロリー飲料として昨年発売したDr.Pepper「Ten」ブランドを今年3月より7Up、サンキスト、カナダドライ、RCコーラならびにA&Wルート・ビールにまで広げる(弊社業界情報2012年12月28日付に関連記事)。コカ・コーラ社はいわゆる中カロリーの飲料製品は発表していないものの、業界が推し進めるカロリー表示をする飲料自動販売機導入(弊社業界情報2012年10月9日付に関連記事)に関わり、低カロリー飲料促進を進める。米国ビール業界では、小規模独立系ビール・メーカーによる地ビールの売行きが依然好調なため、世界的に著名な大手ビール・メーカーも、別の社名で地ビール「のような」ビールを販売し始める傾向にある。それについて、地ビール・メーカーは、昨年12月、真の地ビールとの境界線を故意に紛らわしくしていると、大手ビール・メーカーを非難している。地ビールの競争は2013年さらに激しくなりそうだ。地ビールだけでなく蒸留酒などにも近年シェアを奪われているメジャー・ビール・メーカー各社は、米国ビール消費人口の20%しか占めていないものの、これまで十分に開拓してこなかった女性消費者にアピールする新製品の開発ならびに販促に、2013年、これまで以上に注力すると見られる
(AdvertisingAge, Jan. 9, 2013)