タバコ、警告一色の統一包装へ、オーストラリア
2012年12月 6日
オリーブ色を背景に、健康被害の状態を示す写真を「警告」として前面に掲載する箱、これが、今月1日からオーストラリアで施行開始された、ブランド名等の宣伝を一切排除した、市販される全てのタバコの包装だ(弊社業界情報2011年6月28日付に関連記事)。この日を境に、オーストラリア政府は、各タバコ会社を象徴するロゴや色を包装に使用することを禁止する。世界で初の試みとなる。タバコ会社への唯一の譲歩は、会社名ならびにブランド名の、箱の下方での小さな文字による表示。箱から各ブランドの特長を全て取り去り、健康被害の警告のメッセージや写真でデザインを統一することにより、タバコのイメージを下げ、喫煙による健康被害を訴え、削減を狙う。同国では、タバコ包装は、タバコ業界が自社製品を宣伝できる唯一残された媒体だった。テレビ・ラジオでのタバコの宣伝は1976年に、新聞への広告掲載は1989年に、そしてスポーツ/文化イベントのタバコ会社による後援は1992年に、それぞれ禁止されている。英国、フランス、ノルウェイ、インドならびにニュージーランドが、それぞれ自国にて同様の規制実現を検討中と言われている
(BBC News Asia, Dec. 1, 2012)