ロシア、アルコール飲料の規制さらに厳しく
2012年11月 6日
ロシアのプーチン大統領は、タバコとアルコール飲料摂取の規制を強化している。先週末議会に提出された公共の場での喫煙/宣伝/キオスク販売禁止案に続くのが、同国が一人当たりの消費量世界第4位であるアルコール飲料を規制する法案だ。ロシアではタバコあるいはアルコール飲料過剰摂取を主因とする死亡が年間90万人に達し、人口減を実際に招き、ロシア経済に年間1,040億ドル(GDPの5%)の経済的損失を与えていると言われている。ロシアのビール市場の80%以上が、外資系企業5社 - バルティカ社(カールスバーグ社(デンマーク)のJV)、アンハイザー・ブッシュ・インベヴ社(米国/ベルギー)、ハイネケン社(オランダ)、Andalou Efes Biracilik & Malt Sanayil社(トルコ)ならびにSABミラー社(英国)- により占められている。ウォッカ24%、ビール51%から成るロシアのアルコール飲料市場は、2016年までにウォッカ売上が4%減少し、ビール売上は依然停滞の状態が続くと予測される。ビールに対しては2010年にすでに3倍増税されており、課税率は2015年には、2009年当時と比較して6倍増になる見込みだ。ロシア政府は、昨年、午後11時~午前8時までの時間帯でのアルコール飲料販売禁止ならびに公共の場での飲酒禁止を実施し、今年7月には、テレビ、ラジオ、広告塔ならびにインターネットでの宣伝を違法とした。そして来年1月1日からキオスクでのビール販売が禁止となる
(The Independent, Nov. 4, 2012)