飲料缶製造会社、中国の工場売却へ

2012年 9月19日

飲料缶製造会社レクサム社(英国)は、同社が中国で唯一所有する広東省肇慶にある飲料缶製造工場を売却する。売却先は現時点では明らかにされていない。この広東省肇慶工場は、レクサム社が2000年に、80年代には米国最大の製缶会社であったアメリカン・ナショナル・キャン社を買収した際、同時に買収したジョイント・ベンチャーだった。同工場は、年間生産能力5億缶と推定される製造ライン1ラインを有す。いまだ年間約13%の成長が見込まれると言われる中国市場からのレクサム社の2ピース飲料缶事業撤退は、その他のボール社やパシフィック・キャン社などのライバルがそこでの生産能力を増強する中、決定された。ただ、クラウン・ホールディングズ社はつい最近同社の中国市場増強計画を見直している(弊社業界情報2012年8月21日に関連記事)。 レクサム社は、世界に拠点を置く他の飲料缶製造会社とは異なり、元来、中国を最優先で投資すべき市場とは見ていなかったと説明し、他の市場での投資を続行している。現在、フィンランド、オーストリアならびに北米での工場あるいはラインの建設を計画し、また、インドやブラジルでの新工場建設にも取り組んでいる。これら新規プロジェクトに投じられる総事業費はおよそ2億6,700万ドルと言われる

(The Canmaker, Sept. 18, 2012)

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