米国アルミボトルのチャレンジ

2012年 9月18日

成長を続け、著名ブランドが多く採用する日本市場のアルミボトルの状況が、米国でも起こり得るとの期待を持ちながらも、現時点で、米国のアルミボトルは、大手飲料メーカーにとり、ニッチの域を出ていない。最近まで海外で主流であったインパクト成形によるアルミボトルは、およそ5年前、D&I工程によるアルミボトルの登場で、コストと重量に関わる課題を改善した。インパクト成形アルミボトルの重量の2/3の重さ(例えば、16ozボトルで重量22g) を実現する軽量D&Iアルミボトルは、現在、エクサル社(製品名:C2C)、ボール社 (同Alumi-Tek)ならびにレクサム社(同 Fusion)により欧米市場で供給されている。1,000缶あたりコスト約$100の通常缶と比較した場合、インパクト成形アルミボトルの同コストは$350と3倍以上であったため、これまでアルミボトルは、飲料メーカーにとりマージンをより多く望める高級製品への使用に限られる傾向にあった。この点で、更なるコスト削減を見込める軽量D&Iアルミボトルで一歩を進めるのが、レクサム社。年間6,000万本のFusionアルミボトル生産能力を誇る製造工場をチェコに稼動させる。そしてボール社。現在、米国にAlumi-Tekアルミボトル製造ライン2ラインを有す。Alumi-Tekボトルは、米国で、特にミラークァーズ社のクァーズならびにミラーのビール・ブランドへの採用で認知度を高めている。さらには、ビンから缶への移行が進む、米国で高人気が続く地ビールのブラン、オスカー・ブルース社ならびにサン・キング社がそれぞれ、Alumi-Tekアルミボトルの採用を最近開始した

(The Canmaker, September 2012 Issue)

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