米国炭酸ソフトドリンク・メーカー、おいしいゼロカロリーを模索して
2012年 7月31日
少し前まで米国国民に愛されていた炭酸ソフトドリンクが、いまや米国の肥満人口増加の主因として煙たがられている。もはや高糖質ソフトドリンクの大型サイズ販売禁止を施行しようとする自治体はニューヨーク・シティだけではない。コカ・コーラ社やペプシコ社は、今、健康を懸念する人々を納得させ、消費量減少の一途をたどる現状を変える、おいしいゼロ・カロリー炭酸ソフトドリンク開発に躍起になっている。炭酸ソフトドリンクにうまみを与えていた成分は、高カロリーなブドウ糖果糖液糖(high-fructose corn syrup)。ダイエット飲料に使用されるaspartameなどの人口甘味料は、健康志向の強い今の時代にはもはや受け入れられない。それゆえ植物由来の天然の甘味料は最も期待される代替品である。現時点で最も注目され、すでにオレンジジュース、紅茶飲料を含むペプシコ製品やコカ・コーラでも使用される、南アフリカの低木から抽出されるステヴィアも含めたゼロカロリー天然甘味料の今後の課題は、独特のあと味をどのように処理できるかにあると言われる。コカ・コーラ社やペプシコ社は、フードフレーバー会社と契約し、独自の天然甘味料開発を試みているが、現時点では、商品化される製品は発表されていない。これまでとは異なる甘味料を使用して、コークやペプシのような最上級ブランド価値の製品の味を再現することは容易なことではなく、早急に商品化を進めることはできない。その一方で、小規模メーカー、ゼヴィア社は、ステヴィアを使用したコーラ飲料を商品化し、米国著名自然食品店10,500箇所で販売している
(South Bend Tribune, July 30, 2012)