パウチ、米国で需要増続く

2012年 5月29日

米国では、PETボトルド・ウォーターで、あまりにもプラスチックが薄いために、キャップをはずそうとしてボトルがつぶれた経験を持つ消費者は少なくない。そのような苦情が増える度に、メーカーがパウチへの移行を検討する傾向が加速する。パウチは、ボトルよりもさらに薄いプラスチックから作られ、軽量で、ゴミ集積場で取るスペースも少ないためだ。2011年、米国でパウチを容器として発売された新製品は、1,210種で2007年の885種から大幅に増加した。米国でパウチを使用する製品は、パスタ類、ベーコン・ビッツ、電子レンジで加熱可能なスープ、ケチャップ、冷凍食品、ペットフード、さらにはリフィル用洗剤にまで及ぶ。プラスチックのその薄さのため、ウォーターならびに炭酸飲料を詰めたパウチこそいまだ一般的ではないものの、エナジードリンク、果汁飲料への使用は徐々に見られ始めており、スポーツ選手向けに作られた携帯ウォーター用の小型パウチも出てきている。パウチは、今、ペビーフードでは一般的に使用されており、また、カクテル用は爆発的に伸びている。パウチのコストは、プラスチック価格ならびに原油価格に影響されるため、必ずしも安いとは言えない。パウチでコスト削減が期待されるのは、輸送と取扱いにおいてである。環境への負荷については、ゴミとしてかさばらないが、最大5層にもなるタイプの異なるプラスチックならびにアルミフォイルの分離方法などで今後さらなる開発が必要とされる。近い将来、ワインならびに業務用スープやビーンズへのパウチ採用が見込まれる

(Tampa Bay Times, May 27, 2012)

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