コンパクトになった新セルフ・ヒーティング缶、まもなくデビュー
2012年 5月10日
来年にも、製缶会社クラウン・ホールディングズ社(米国)が関わるセルフ・ヒーティング缶が欧州の食品・飲料メーカーへ供給されるかもしれない。このセルフ・ヒーティング缶を開発したヒートジニー社(米国テキサス州)はプロジェクトに2008年以来取り組んでおり、先日、あるメーカーより最大500万缶購入する旨の内示を受けたことを明らかにした。このセルフ・ヒーティング缶は、従来のものとは異なる特許取得済み加熱システム(従来の約1/8のサイズ)を使用することで、缶の小型化に成功した。缶に付いたボタンを押すとコーヒー、ホットチョコレート、スープなど10オンス(約296ml)の製品を2分で華氏145度(摂氏63度)まで加熱する。ホットジニー社のこの技術は、現在、多くの多国籍食品・飲料企業により積極的に審査されている段階で、それには通常長い時間が費やされるため、現時点では柔軟に行動しやすい小規模ブランド・オーナーによる採用が先行すると考えられる。クラウン・ホールディングズ社は、ヒートジニー社のプロジェクトに協力している一社であり、イージーオープン・エンドの3ピース溶接缶ならびに加熱システムを収納するベースを設計した。セルフ・ヒーティング缶にクラウン社が関わるのは今回が初めてではなく、2001年に、ネスレー社のネスカフェ・コーヒー用に同社の缶を利用した加熱技術が使用され、また、英国でホット缶の名でインスタント食品用に使用されている。スペインでは、2GOが似たようなセルフ・ヒーティング缶を飲料用に提供している。ヒートジニー社は、創立以来、自己発熱容器を、評価のため少量ではあるが米国陸軍へ納めている。本格的な生産は2013年に開始の予定
(The Canmaker, May 10, 2012)