世界の飲料缶需要増傾向に、ボール社期待大
2012年 4月30日
米国の飲料缶製造会社ボール社(コロラド州)の今年第1四半期飲料缶売上は昨年同期に比べわずかながら上がったものの同純利益では下げる結果となった。この期、同社の「アルミテック」アルミボトル缶ならびに7.5オンス(約222ml)缶を含む特殊飲料缶の需要が米国で順調に増加した。しかしながら、当初増加を見込んでいたブラジルならびに中国市場でのこの期の思いも寄らぬ缶出荷量伸び悩みがこれを相殺する結果を招いた。ブラジル、中国ともに成長が続く市場でこの期にボール社の飲料缶需要が低迷した理由として、ブラジルの場合、同社は第1四半期には完成しなかった(3月末に生産開始)新製缶工場操業開始までのあいだの、顧客側の飲料充填施設の変更という物流上の問題が生じたため。今年のスタートが期待していたよりも緩やかとなった中国の場合は、中国北部の例年よりも寒くなった冬によるところが大きかったとのこと。ボール社によると、すでに、今夏ロンドンで開催するオリンピックや、今年後半から始まるサッカー欧州カップ戦、それぞれに向けた各飲料メーカーによる販促活動も見え始めており、また、すでに3月末には、ベトナムでも、ボール社のジョイント・ベンチャーの新製缶工場操業も開始しており、今年これからが、世界の各市場で期待される需要増に、同社の新工場操業による本格的生産能力増強が加わり、大幅に飲料缶売上が増加すると同社は予測する
(The Canmaker, Apr. 27, 2012)