アルミボトル製造ライン、アンハイザー・ブッシュ・インベヴ社が計画

2012年 4月12日

世界的に知られるバドワイザーのビール・メーカーであるアンハイザー・ブッシュ・インベヴ(ABI)社が、来年、軽量アルミボトル製造ラインを立ち上げると言われている。このラインは、米国ミズーリ州アーノルドにある、同社の製缶部門メタル・コンテイナー社が操業する飲料缶製造工場に向けられる7,500~8,000万ドル投資に、ライン増設も含まれているため、それがアルミボトル製造ラインではないかと予想されている。ABI社からはそのラインについての具体的な説明はなされていない。
ABI社はこれまで同社のプレミアム・ビールに16oz(約473ml)用の、高さのあるアルミボトルを使用して、売上増を目指してきた。このアルミボトルはインパクト押出技術によるもので、重量が50gあり、同サイズの容器と比べ3倍以上の費用がかかる。他方、ミラークァーズ社により使用される16oz用アルミボトルの重量は22g。これは、製缶会社ボール社(米国コロラド州)のすでに商品化されている「アルミテック」アルミボトルで、ライセンス契約を通じて、ユニバーサル製缶社(日本)のD&I技術を導入し、現在ボール社のインディアナ州ならびにコロラド州の工場にて製造されている。
ABI社はむしろ、すでに市場に出ているエクサル社(米国オハイオ州)によるアルミボトル(コカ・コーラ社が最大の顧客)、ならびにチェコの工場で製造されているレクサム社(英国)によるFUSIONボトル(ハイネケン社が多く使用)の製造ラインに近い、年間生産能力約5,000万缶の、複数のステージを持つネッキング・システムを利用するD&Iラインを計画していると見られる。
ABI社のアルミボトルが他社のボトルと異なると予想される点は、ベルバック社(米国ヴァージニア州)供給のロータリー・ネッキング・システムを使用する点で、美しい形を保ちながら、重量は39gと抑えられる。年間およそ4億缶の生産能力を提供する。イベント用の限定的生産ではなく、米国内全域に向けた、ビール用アルミボトルの大量生産を検討していると言われている

(The Canmaker, Apr. 10, 2012)

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