コカ・コーラ社、内容量多様化を進める

2012年 3月22日

コカ・コーラ社にとり、先進諸国における消費者の健康志向は、いわゆる「レギュラー(高カロリー)」炭酸飲料に対する大きな課題となっている。これは、昨今、中南米やアジア市場と比較し、炭酸飲料消費の低迷が続く欧米市場へ供給する炭酸ソフトドリンク・メーカー全てが直面していることではあるが、コカ・コーラ社は、この状況に対処する戦略のひとつとして、低カロリー飲料や健康に良いとされる飲料開発に加え、容器サイズ/内容量の多様化を図る。同社は、2010年に、内容量7.5oz(約222ml)の「コーラ・ミニ」缶を米国市場で発表。これは、従来販売される炭酸飲料の98%が、標準と言われる12oz(約355ml)缶である米国市場では、最も小さなサイズの缶だった。それに続き2011年には、それまでパックでも12oz缶が標準であったこの市場で、7.5oz缶8本をまとめたマルチパックを販売開始した。一方、コカ・コーラ社の世界最大の市場、メキシコを始めとするアルゼンチン、チリ、ウルグアイを含む中南米市場では、いまだ好まれる大きめの容器サイズで製品を販売する。そして、今月、コカ・コーラ社は、英国市場向けに、PETボトルで同社にとり初のサイズとなる内容量375mlのコカ・コーラを発表した。世界の各市場に即したサイズに出来る限り対応し、健康志向、消費者にとり求めやすい価格、そしてコカ・コーラ社にとってのリットルあたりの価値増加を目指す

(FoodProduction daily.com, Mar.20, 2012)

業界情報一覧