ボトルド・ウォーターの次は、パウチ・ウォーター?
2012年 3月13日
先週、米国で、ハーバード大学を含む90校以上が、ボトルド・ウォーター用PETボトルの学内での使用を禁止あるいは制限していることが報告された。学生は、ステンレンススチール製ボトルや水飲み場を大いに利用するように奨励されている。それを受け、国際ボトルド・ウォーター協会は、ボトルド・ウォーターは、健康には良くないとされる他の飲料に代わって選択されている飲料であり、水道水の代わりとして飲まれているのではなく、このような措置は学生には良い結果を招かないとする声明を発表した。また、米国環境保護庁(EPA)の統計によると、米国全体の廃棄物に占めるボトルド・ウォーター用プラスチック製容器の割合はわずか0.03%。学内でボトルド・ウォーターを排除しても廃棄物削減には大きな効果はないと同協会は説明する。他方、PPiテクノロジーズ・グループは、これを、ボトルに代わるウォーター用容器としてのパウチを宣伝する格好の機会と見る。ボトルに代わる代替容器はパウチだと言うPPi社は、米国最大の自立型パウチ製造機械メーカー。ウォーター用容器としてパウチはボトルに代わるか?確かにパウチはPET材の必要性を大幅に削減し、炭素排出量は、他のどの種の容器よりも2/3ほど少ない。そして軽量。技術も向上し、これまでよりも2倍長い賞味期間を提供することも可能になった。一方、ボトルと比較し、輸送・保管での積み重ね等の取扱いがまだ容易ではない。現在の所、パウチの飲料セクターでの使用は、ニッチな市場や子供向け果汁飲料で大半を占めている。パウチの環境への負担の少なさを考えれば、今後の飲料市場の開拓の可能性は限りなく大きい。
一方、大学でのこのような使用制限にも関らず、最近になり、米国のボトルド・ウォーターの売上は再び上向きになっている(弊社業界情報2012年3月6日付に関連記事)
(Plastics Today, Mar. 9, 2012)