飲料缶、予想される需要増

2012年 1月24日

欧米で依然続く経済不安が、それら先進諸国での飲料消費を鈍らせると予想されながらも、飲料用缶の世界市場は、2012年、2,650億缶以上、およそ7%増と見込まれている。著しい成長が認められる市場は、いわゆるBRICs諸国(ブラジル、ロシア、インドそして中国)で、中でも最大の市場は年間200億缶出荷量が予想されるブラジルだ(中国は180億缶、ロシアは北欧と合せて80億缶、インドは30億缶)。中国では2ピース缶の割合がいまだ非常に低いが、ウォールマートを始めとする米国大型スーパー等の進出に伴い、ここ数年徐々に増えている。これらチェーン店は、取り扱い易さ、輸送中の破損確率の低さから、包装の中でも特に缶を好むからだ。さらに、ロシア、中東ならびにアフリカが2ピース飲料缶需要を伸ばしている。缶需要増が期待されるもう一つの要素は、世界各国でいまだに続くエネルギー飲料の人気。レクサム社によれば、エネルギー飲料は、過去5年間、毎年米国で10%近く、欧州では15%以上の増加をそれぞれ記録する。エネルギー飲料そのものは飲料カテゴリーでは小さなシェアだが、エネルギー飲料の容器の大半が缶。缶がエネルギー飲料容器全体で占める割合は、米国で90%、欧州56%、ブラジル80%、アジア25%と報告されている

(The Canmaker, January 2012 Issue)

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