中国に、ボール社さらに飲料缶製造ライン増設

2011年11月 1日

製缶会社大手のボール社(米国コロラド州)は、来年、ラインを増設することにより、中国での飲料缶生産能力増強をさらに進めることを明らかにした。これにより、同社の中国での年間生産能力は、来年、さらに14億缶増えると同社は予想する。また、来年上半期には、ブラジルならびにベトナムで現在建設中の新しい工場が生産を開始する(弊社業界情報2011年2月15日付に関連記事)。同社の今年第3四半期の売上は、アメリカならびにアジア地域市場では安定を見せ、いまだ低迷の続く北米での飲料缶出荷量でも回復が見られた。一方、冷夏に悩まされた欧州では、同第3四半期には、飲料缶出荷量が前年同期比8%落としたものの、今年初頭に買収したアルミ・エアゾール缶事業(弊社業界情報2011年5月26日付に関連記事)で売上が20%増加し、そのロスを埋め合わせるのに十分の結果となった。今年は、ブラジルならびに中国でのそれぞれのジョイント・ベンチャーのパートナーの株を全て買い取り、また、ブラジルとベトナムで工場建設にも着手。北米では、米国カルフォルニア州の飲料缶製造工場を閉鎖、テキサス州フォートワースとカナダのウィトビーで特殊缶専用製造ラインを立ち上げた。今回発表された中国でのライン増設が実施される具体的な工場名は公表されていないが、米国工場からの再利用と見られる。ボール社の今年10月2日締めの9ヶ月間の容器事業売上は、前年同期比16.8%増、税引き前利益は12.7%増となった

(The CanMaker, October 28, 2011)

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