米国ビール市場、独占するビール・メーカーは外資系
2011年 6月 2日
米国で長年ナンバーワン売上を誇る米国を代表してきたビール・メーカー、アンハイザー・ブッシュ(AB)社が、3年前ベルギーに本社を置きブラジル人により経営されるInBev社に買収された際、外資買収に反対するウェブサイト「ABを救え!」が立ち上げられたほど米国国民の反感を買ったものの、今ではそれが原因で売上に影響を与えることはない。ABブランド・ビールは相変わらず米国消費者に好んで飲まれている。実際、今日の米国ビール業界を独占するのは外資系だ。AB社、ならびに、南アフリカのSAB社に2002年に吸収され、その後2008年にはモルソン・クァーズ社と提携し創設された、元は米国ビール・メーカーのミラー社とクァーズ社である現在のミラークァーズ社、これら二社が、米国ビール市場の78.4%を占める。今は外資となったものの、AB社、ミラークァーズ社にとり米国は特別だ。両社ともに、米国の退役軍人ならびに現役軍人家族への寄付を募るプログラムを実施している。ところで、米国でビールを醸造・販売する米国企業所有の最大のビール・メーカーは、ジェネシーやマジック・ハットのブランドを持つノース・アメリカン・ブリューワリーズ社(ニューヨーク州ロチェスター)。同社が米国ビール市場に占める割合は1.2%だ
(AdvertisingAge, May 30, 2011)