びんビールvs缶ビール、そして地ビール

2011年 5月17日

ビールは、20世紀初頭にはドラフトとビンの2種類の選択しかなかったが、1930年代に入り缶が容器選択肢として加わり、それ以降、ビンビールと缶ビールの直接対決は続いている。それは、最近では、両者それぞれが及ぼす環境への影響という見地から比較される。アルミ缶製造は、その資源の採掘から精錬・加工に集中的に巨費が投じられ、炭素排気量も莫大となる一方で、ビンは、豊富な資源であるシリカから作られ、ガラス加工自体の排出する炭素は新規アルミほどには至らない。そうでありながらも、米国でのビンのリサイクル率はわずか28%で、アルミ缶の55%に及んでいない。さらに、ビール用ビンにはリサイクルされたガラスがわずか20~30%しか含有されていない一方で、ビール用缶は、平均して約40%のリサイクル材を含むアルミから作られる。現代のビンビール対缶ビール対決でユニークな点は、米国でここ30年間に爆発的に成長した地ビール・メーカーの存在だ。1980年にわずか8社しかなかった地ビール・メーカーは今では1,759まで増えた。出荷量では、米国ビール全体のいまだわずか4.9%のシェアしかないものの、この成長の勢いは衰える様子はない。「サステナビリティ」で確実に言えることは、ビール醸造工場、最終消費地、そしてリサイクル効率、これら全てが、環境への負荷分析で重要な役割を果たすということだ。アルミ缶のサステナビリティがますます明らかにされている今、ほとんどの消費者が地ビール・メーカーから10マイル以内の場所に住むという事実を考えると、地ビール・メーカーが今後さらに成長すれば、生産地と消費地との距離は最小限となり、より軽量な負荷で輸送距離を縮めるであろう。ビンを缶に変える地ビール・メーカーは増えている

(TriplePundit, May 12, 2011)

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