ロシア・ビール市場、ハイネケン社は全国制覇を断念

2011年 4月 5日

ハイネケン社(オランダ)は、ロシア全域にハイネケン・ビールを行渡らせる目標を断念、それに代わり、限られた主要地域に集中し、そこでの市場シェアを高める旨を明らかにした。ハイネケン社のロシアでのシェアは、昨年、ロシア政府によるビール税増税の影響を大きく受け、劇的に落ち込んだのちに今は回復の兆しを見せている。現在、ロシアのビール市場では、カールスバーグ社(デンマーク)が40%シェアで独占し、アンハイザー・ブッシュ・インベヴ(ABInBev)社子会社であるサンInBev社が強固に第2位を守っている。これに続く第3位のハイネケン社は、常に市場でトップあるいは第2位を目指すことを社命とするが、ロシアでは難しいと判断、むしろ9つの異なる時間帯を持つこの国は、ある意味、一つでくくることの出来る市場ではないとし、現時点で第2位のシェアを持つ地域に注力することを宣言した。ハイネケン社にとっては、メキシコでのFEMSA社買収に関わる負債処理とその統合が、昨年から依然として短期的な最重要課題ではあるものの、小規模ながらリスクの少ない買収にも関心を示していることには変わりない。2週間ほど前には、エチオピアの国営ビール・メーカー2社民営化計画で、最高額の入札金額を提示したことが明らかになっている。アフリカ市場は、ロシア市場とは相反して、今、ハイネケン社にとり「スィート・スポット」と同社は描写する

(just-drinks.com, March 31, 2011)

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