地ビール、米国で高価格に警戒感?
2011年 1月 6日
米国地ビール協会(BA)は、同協会の定める地ビール(craft beer)の定義条項に記述される、地ビール・メーカーと見なされる会社規模の規準である「small」の定義を、これまでの「最大200万バレル」から「最大600万バレル」に変更した(弊社業界情報2010年6月10日付に関連記事)。つまり地ビール・メーカーとは、年間生産量最大600万バレルまでしか生産しない、独立した醸造会社を指すことになる。
ところで、市場調査会社ミンテル社により先週発表された調査報告で、米国のビール消費者のうち約3分の1の消費者が、価格が高いという理由で、2009年ほどには2010年は地ビールを消費しなかったと返答したことが明らかになった。地ビールは、2010年も、低迷するメジャー・ブランドのビールをはるかに上回る勢いで売上を伸ばした一方で、その地ビールの高価格が、徐々にビール愛飲家を遠ざけつつあることも考えられる。2010年前半期、米国でのビール全体の売上は、前年同期比3%下げたにも関わらず、地ビールの売上高は12%増だった。地ビールは、25~34歳のいわゆるヤング・アダルトに最も人気がある。人気の地ビールを生み出し、さらには生産量200万バレルを超える最初の地ビール・メーカーになると予想されるボストン・ビール社創設者Koch氏は、「彼らの親がワインを受け入れたのと同じような形で、今の20代の若者は地ビールを受け入れている」と描写する
(just-drinks.com, January 5, 2011 / Drinks Business Review, January 4, 2011)