2010年 9月16日

中国は今、米国を抜き、世界最大のビール市場だ。(中国と米国に続くのは、ロシア、ブラジル)今後この国でさらに成長が見込まれるのは、現在、中国人一人当たりの年間ビール消費量がいまだ世界上位20に入らず、米国、ロシア、日本、ブラジルよりも少ないからだ。地元ビール・メーカーのみならず世界のビール・メーカー各社もこの可能性に大きな期待を寄せる。カールスバーグ社(デンマーク)は、中国でも比較的人口の少ない西部に醸造工場を集中させている。SABミラー社(英国)は、China Resources Snow Breweries(CRスノー)社(中国)とのジョイント・ベンチャーで49%の株を保有、世界最大のスノー・ビール・ブランドを生産する。アンハイザー・ブッシュ・インベヴ社(ベルギー)は、中国南部に工場を持ち北東部にハルビン・ブリューワリー社との拠点を持つ。CRスノー社はこの1年間で生産能力を増強し、複数の買収に加え4工場の新設を計画する。ビール消費量10%増を3年連続記録した中国ではあるが、今後5年間は、需要はより安定した3~5%増に落ち着くとも予想される。中国三大ビール・メーカー、CRスノー、チンタオそしてYanjing三社で国の総生産量の47%を占めているものの、現在、200社以上が479におよぶビール醸造工場を所有することから、今後、統廃合が進むと考えられる。国内での地元ビール需要増が目立つ一方で、輸入ビール需要は低く、中国ビールの輸出も少ないのも現状。しかし、勢いに乗る中国、世界各国で中国ビール需要が高まる時もいずれ訪れるかもしれない

(just-drinks.com, Sept.,15, 2010)

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