ビールと蒸留酒、新興諸国でビールが優勢
2010年 9月 6日
世界四大ビール・メーカー、アンハイザー・ブッシュ・インベヴ(ABInBev)社、SABミラー社、ハイネケン社ならびにカールスバーグ社各社は、中南米、アジアならびにアフリカでの「渇き」を大いに潤している。これらの地域で経済成長が進むにつれ、消費者はまず、相対的に高価な蒸留酒よりもビールを求める傾向にある。ディアジオ社ならびにペルノ社に代表される蒸留酒メーカーらは、これらの新興諸国市場への進出を充分に果たしていない上に、頼みの欧州(特にスペインとギリシャ)での売上低迷に苦しんでいるのが現状だ。バドワイザー、ステラ・アルトワのメーカーABInBev社(ベルギー)は、新興諸国市場と先進諸国市場それぞれからの収益の割合を50:50とし、先進諸国市場からの利益の42%を米国に依存する。一方のSABミラー社は、全社利益の80%以上を新興諸国市場から稼ぎ出す。そして、ハイネケン社は、FEMSA社(メキシコ)の最近の買収により中南米市場で、また、カールスバーグ社(デンマーク)は、同社傘下のBaltikaブリューワリーズ社を通じロシア市場にて、それぞれ躍進を目指す
(Reuters, Sept., 3, 2010)