南アフリカ、ワールドカップでビール競争も激しく

2010年 6月22日

南アフリカのビール市場の87.7%を牛耳るSABミラー社は、ワールドカップ開催のこの時期、ブランドハウス社を意識し販売攻勢をかけている。ブランドハウス社は、ハイネケン社、ディアジオ社など世界的に人気のあるビールメーカーにより所有される、南アフリカにてビール販売を手がける会社だ。ワールドカップ開催期間約1ヶ月間のために、この地の人気ブランド、キャッスル・ラガーのメーカーであるSABミラー社は、広告、販促活動、地元の居酒屋の改装、南アフリカ・チームの後援などに2,240万ドルをすでに費やしている。今年南アフリカにハイネケン社のビール工場が開場したが、その前から、同国におけるSABミラー社のシェアは低下を見せていたため、SABミラー社は、ワールドカップ開催中に、挽回を目指す。南アフリカに広がる黒人居住区は、同国内でSABミラー社のビール80%が消費されている場所であり、その半分が「shebeen」と呼ばれる正式なライセンスを持たない簡易な酒場である。南アフリカ市場は、SABミラー社全体の収入の20%に貢献し、同社にとり、南アメリカに続く2番目となる売上好調な市場だ

(Bloomberg, June 16, 2010)

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