ボール社、米国プラスチック包装事業から撤退
2010年 6月17日
ボール社(米国)は、プラスチック包装アメリカ事業を、多岐にわたる包装製造会社アムコー社(オーストラリア)に約2億8000万ドルで売却することを発表した。この売却には、PETボトル、プリフォームならびにポリプロピレン製ボトルを製造する米国の5工場(アイオワ州、イリノイ州、オハイオ州、カルフォルニア州ならびにニュージャージー州に所在)が含まれる。ボール社がプラスチック容器市場に参入したのはおよそ15年前。その当時、同社はすでに成熟期を迎えつつあった米国容器市場、つまりビンならびに飲料缶・食缶、でそれぞれ第3位、第4位の規模に到達し、さらに成長の見込める新市場を模索している時期であり、それがプラスチック容器となった。15年経った今、プラスチック容器市場は劇的な変化を遂げ、多くの飲料メーカーが内製化する方向にある。米国での炭酸飲料、ボトルド・ウォーター売上も低迷が続く。PETボトルに大きな成長の可能性があるとすれば、それはビール用容器かもしれない。が、その分野でプラスチック開発を進めていたイーストマン・ケミカル社もまたPETからの撤退を考えている事実を考慮すると、PETボトル業界の変化が非常に強力であることは明らかだ。アムコー社の戦略が米国市場でどのように働くか、業界は注目する
(Plasticsnews.com, June 16, 2010 / PRNewswire, June 15, 2010)