米国ビール、2009年売上減少
2010年 1月21日
2009年米国のビール売上量は全体で2.2%減少、1950年代以来最大の、そして2003年以来初めての、落ち込みとなった。昨年買収・事業統合に関わる費用返済にそれぞれ迫られた二社、業界リーダーのアンハイザー・ブッシュ・インベヴ社ならびに米国第2位のミラークァーズ社(SABミラー社とモルソン・クァーズ社による米国事業)(両社で米国売上の80%近くを占める)による、小売価格5%値上げ実施や製品宣伝の不十分さが主因と業界関係者は見る。コロラド州デンバーのある酒類販売会社オーナーは、同社の昨年売上2%増は、同州で人気の高い地ビールの依然好調な売上によるところが大きいという。ある業界アナリストは、2008年にアンハイザー・ブッシュ社が成功させたバド・ライム・ライトに近い画期的な新製品を、巨大ブランドが2009年に出せなかったことも、売上不調の一因と見る。2009年、アンハイザー・ブッシュ社は、出荷量2.1%減で76年以来最大の減少率を記録、ミラークァーズ社は1.9%減。コロナ・ビール輸入元のクラウン・インポーツ社は5%減。地ビール・メーカーとして人気の高いボストン・ビール社が1.7%増を記録した
(The Wall Street Jounal, 2010 Jan., 20)