ペプシコ社のボトラー買収、米国飲料業界全体に影響か

2009年 4月23日

今週月曜日に発表されたペプシコ社(米国)の、同社二大ボトラーの60億ドルの買収発表は、近年、ペプシやコカ・コーラ以外に多くの飲料選択肢を持つ小売店や消費者に対し、より優れたサービスを提供することの必要性を、あらためて米国飲料業界全体に自覚させることになる。今回のペプシコ社のペプシ・ボトリング・グループならびにペプシアメリカズ社の買収は、特に、ライバルのコカ・コーラ社に、同社自身のボトラー統合へのプレッシャーを与えると、アナリストは見る。そのため、コカ・コーラ社最大のボトラーであるコカ・コーラ・エンタープライジズ社の株価は、今週月曜日、最高7.6%上昇した。現在、ペプシコ社、コカ・コーラ社ともに、独自の飲料ブランドを持ち、飲料濃縮液・シロップを作り、マーケティングを仕切る一方、ボトラーは、濃縮液を購入、飲料を製造、そして販売する。両社ともに自身のボトラーの大株主である。各社がボトラーを買収した場合、ボトリング事業そのものはリターンが低いため、利益は一時的ではあれ圧縮されるが、他の飲料メーカー、例えばドクター・ペッパー・スナプル・グループ、コット社、ナショナル・ベヴァレジ社らとの開きはさらに広がることになる。ペプシコ社の今回の買収は、同社の体制を、1999年まで維持していた中央集権に戻すものだ。コカ・コーラの場合、同社のボトリング・システムがより複雑なため、ボトラー買収は困難を伴い、買収という行動に即座には移りにくいと見るアナリストもいる

(Reuters, 2009 April 21)

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