東欧の需要停滞、ボール社の製缶工場建設に影響

2008年12月 9日

ボール・パッケージング・ヨーロッパ(BPE)社は、ポーランドでは同社にとり第2番目となるルービンの飲料缶製造工場の操業開始日を延期する意向だ。今年1月に発表されたこの建設計画は、本来の開場日2009年4月に向けて順調に進められていた。今、東欧市場のビール缶需要の停滞を理由に、生産開始日を1年遅れの2010年に延期する。過去3年間、欧州諸国は年間成長率10%以上、2007年度には初の出荷量500億缶を記録するほど、ビール缶ならびに飲料缶の需要増が著しく、中でも東欧の成長は短期間でめざましいものだった。本年度はその成長率が7.3%ほどにとどまりそうだ。BPE社にとり、これは、インドでの同社初となる飲料缶製造工場建設の18ヶ月間延期に続くもの。一方、他の飲料缶メーカーは東欧でのプロジェクトを続行中。クラウン社は、スロバキアで年間生産量7億5000万缶の工場を建設中、最近地元ポーランドで生産能力を増強したばかりのキャン・パック社は、同社初のロシアでの飲料缶工場建設を進める。BPE社は、東欧ではポーランドならびにセルビアでそれぞれ飲料缶製造工場をすでに操業している。また、同社は、年間10%に近い成長を見せるブラジルで、Latapack社とのジョイント・ベンチャーを通じ、9億缶の年間生産能力を持つ製缶工場を2009年に建設完了予定

(The CanMaker, 2008 December 2)

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